反出生主義は負の功利主義?反出生主義と功利主義の違いや共通点を解説

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反出生主義は負の功利主義?反出生主義と功利主義の違いや共通点を解説
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反出生主義とは、

  • 生まれてきたくなかった
  • 生まれてこない方が良かった
  • 子供は産まない方がいい

という、新たな生命を誕生させることを否定する思想です。

反出生主義の話題と一緒によく出てくるのが「功利主義」という思想。

今回は、反出生主義と功利主義について、解説していきます。

反出生主義についての詳しい解説は、以下の記事を参照下さい。

目次

功利主義とは?

倫理学において、功利主義とは行為の正しさや善悪を、その行為によってもたらされる幸福の量によって判断する考え方です。

功利主義の基本的な考え方は、「影響を受けるすべての個人の幸福を最大化する行為が正しい」というものです。

功利主義にはさまざまな種類がありますが、その基本的な考え方は共通しています。

功利主義の代表的な思想家としては、ジェレミー・ベンサムやジョン・スチュアート・ミルが挙げられます。

基本的な考え方

功利主義は、行為の正しさや善悪を、その行為によってもたらされる幸福の量によって判断する考え方です。

そのため、功利主義においては、幸福を最大化することは正義や義務を果たすことと等しいと考えられます。

功利主義において、幸福とは快楽や満足などの積極的な感情を指します。

幸福は個人の幸福だけでなく、社会全体の幸福も含みます。

功利主義は、行為の正しさや善悪をその行為によってもたらされる幸福の量によって判断する考え方であるため、以下の特徴があります。

  • 帰結主義的である
    • 行為の正しさや善悪は、その行為の結果によって判断される。
  • 最大主義的である
    • 行為の正しさや善悪は、その行為によってもたらされる幸福の量が最大になる場合にのみ判断される。
  • 平均主義的である
    • 行為の正しさや善悪は、その行為によってもたらされる幸福の量の平均によって判断される。

種類

功利主義には、さまざまな種類があります。

その代表的なものを以下に挙げます。

  • 古典的功利主義
    • ジェレミー・ベンサムが提唱した功利主義。幸福を、快楽と苦痛の差によって定義しています。
  • 選好功利主義
    • ジョン・スチュアート・ミルが提唱した功利主義。幸福を、個人の好みや価値観によって定義しています。
  • 最大多数の最大幸福
    • 功利主義の一般的な呼称。影響を受けるすべての個人の幸福を最大化する行為が正しいとする考え方。

批判

功利主義は倫理学の重要な考え方の一つですが、さまざまな批判も受けています。

その代表的な批判を以下に挙げます。

  • 平等性の問題
    • 功利主義は、幸福の平均によって行為の正しさや善悪を判断する考え方です。そのため、少数の人々の幸福のために多数の人々の幸福を犠牲にすることは正当化されるという批判があります。
  • 個人の尊厳の問題
    • 功利主義は、行為の正しさや善悪を、その行為によってもたらされる幸福の量によって判断する考え方です。そのため、個人の権利や尊厳を無視する可能性があるという批判があります。
  • 主観性の問題
    • 幸福は、個人の好みや価値観によって定義されるため、功利主義は主観的すぎるという批判があります。

現代的課題

功利主義は、現代社会のさまざまな課題の解決に応用されています。

例えば、

  • 貧困や飢餓などの社会問題の解決
  • 環境問題の解決
  • 動物福祉の向上

などが挙げられます。

しかし、功利主義は上述したような批判も受けており、その適用には注意が必要です。

功利主義を正しく理解し、その限界を認識した上で、現代社会の課題の解決に応用していくことが重要です。

反出生主義と功利主義の共通点

反出生主義とは、新たな生命を誕生させることを否定する思想です。

その主張は、新たな生命は苦しみや不幸を経験する可能性があるため、そのような可能性を冒してまで誕生させるべきではないというものです。

一方、功利主義とは、善悪の判断基準を幸福の増大に置く思想です。

その主張は、ある行為が善であるかどうかは、その行為によってどれだけの幸福がもたらされるかによって判断されるというものです。

一見すると、反出生主義と功利主義は相反する思想のように思われます。

反出生主義は新たな生命を誕生させることを否定しているのに対し、功利主義は幸福の増大を目的としているからです。

しかし、両者には実はいくつかの共通点があります。

その共通点とは、以下のとおりです。

幸福を重視する

反出生主義

反出生主義は、新たな生命が苦しみや不幸を経験する可能性があることを懸念しており、その可能性を冒してまで誕生させるべきではないと主張します。

功利主義

功利主義は、幸福の増大を目的としており、幸福をもたらす行為は善であると考えます。

苦しみを避ける

反出生主義

反出生主義は、新たな生命が苦しみや不幸を経験する可能性があることを懸念しており、その可能性を冒してまで誕生させるべきではないと主張します。

功利主義

功利主義は、幸福の増大を目的としており、苦しみをもたらす行為は悪であると考えます。

結果重視

反出生主義

反出生主義は、新たな生命が苦しみや不幸を経験する可能性を結果として重視しており、その可能性を冒してまで誕生させるべきではないと主張します。

功利主義

功利主義は、行為によってどれだけの幸福がもたらされるかを結果として重視しており、その行為が幸福をもたらすかどうかによって善悪を判断します。

反出生主義と功利主義の違い

先ほどと反出生主義と功利主義の共通点を解説しました。

しかし、反出生主義と功利主義は、生殖の倫理性をめぐって対立する立場でもあります。

では、両者の違いは具体的にどのような点にあるのでしょうか。

幸福の概念

反出生主義

反出生主義は、幸福を苦しみの不在と定義します。

したがって、反出生主義者にとって、生殖は子供に苦しみを与える可能性がある行為である。

功利主義

一方、功利主義は、幸福を快感の経験と定義する。

したがって、功利主義者にとって、生殖は子供に快感を与える可能性のある行為である。

リスクの概念

反出生主義

反出生主義は、生殖によって子供に苦しみを与える可能性を、たとえそれがわずかでも重大なリスクとして捉えます。

功利主義

功利主義は、生殖によって子供に苦しみを与える可能性を、その可能性の大きさや子供の幸福の可能性との比較によって判断します。

帰結主義と義務論の違い

帰結主義は、行為の善悪をその行為の帰結によって判断する思想です。

一方、義務論は行為の善悪をその行為の義務性によって判断する思想です。

反出生主義

反出生主義は、生殖によって子供に苦しみを与える可能性がある場合、たとえその可能性が少なくても生殖は避けるべき行為であると主張します。

これは、生殖の帰結主義的な評価になります。

功利主義

功利主義は、生殖によって子供に幸福を与える可能性が大きい場合、たとえその可能性が少なくても生殖は正当化される行為であると主張します。

これは、生殖の功利主義的な評価になります。

Twitterの反出生主義の「功利主義」に関する意見やエピソードのまとめ

ここでは、Twitterから引用した反出生主義の「功利主義」に関する意見やエピソードをご紹介します。

反出生主義は負の功利主義

「反出生主義は負の功利主義」という意見が非常に多いですね。

反出生主義には賛成できないけど負の功利主義なら共感できる

先ほどは「反出生主義=負の功利主義」という意見が多かったですが、こちらの方は反出生主義は共感できなくても負の功利主義なら共感できるということですね。

それぞれの捉え方次第、またはニュアンス的にしっくりくるのが「負の功利主義」の方なのかも知れません。

こちらの方も、負の功利主義なら分かるという感じです。

反出生主義者ではないけどネガティブ功利主義

先ほどは「反出生主義=負の功利主義」という内容でしたが、こちらはその逆のような言い方ですね。

しかし、こちらの方は「反出生主義的なネガティブ功利主義」と言っています。

功利主義を突き詰めれば反出生主義の立場になるのが普通

反出生主義は功利主義の亜種

反出生主義と功利主義は関係性がある、ということでしょうか。

まとめ:反出生主義は負の功利主義と呼ばれることが多い

今回は、反出生主義と功利主義について解説しました。

この2つは一緒に発信されることが多く、共通点と相違点を含めて、関係性が強いと言えるのでしょう。

以上になります。

反出生主義は負の功利主義?反出生主義と功利主義の違いや共通点を解説

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